なぜこのルート?
北海岸は、台北からいちばん近いダイナミックな海岸線です。車で1時間足らずで、地質の教科書に載るような奇岩の世界にたどり着きます。野柳の「女王頭」から老梅の緑石槽、台湾最北端の富貴角灯台、金山の名物アヒル料理まで、台湾北端の絶景とグルメを1本のルートでつなぎました。アイスランドまで行かなくても、台湾にはこれだけ迫力のある海食地形があります。
ハイライト
👑 野柳地質公園:自然がつくった彫刻の美術館
📷 Photo by Winston Chen (@winstonchen) on Unsplash
「女王頭(クイーンズヘッド)」は、台湾でいちばん有名な岩と言っても過言ではありません。数千万年にわたる海風と波が砂岩を少しずつ削り、王冠をかぶった女王の横顔のような形をつくり上げました。実物を前にすると、自然がわざとデザインしたのではと思えるほどです。園内には女王頭のほかにも、キノコ形の奇岩や「燭台石」「仙女の靴」など、不思議な形の岩が数多く並んでいます。
園内はそれほど広くなく、ゆっくり歩いて1.5〜2時間ほどで回れます。入口近くには小さな漁港があるので、帰りに新鮮な海鮮を味わうのもおすすめです。
📷 Photo by Winston Chen (@winstonchen) on Unsplash
必食グルメ: 野柳漁港沿いの海鮮レストラン。とれたての魚介を出す店が多く、観光地の中では良心的なお店がそろっています。
撮影のコツ: 野柳は東向きなので、午前中の光が岩をいちばんきれいに照らします。10時前なら人も少なく、女王頭の撮影もあまり並ばずに済みます。女王頭は左側から撮ると、横顔の輪郭がくっきり写ります。
🟢 老梅緑石槽:春だけの緑の海岸
📷 Photo by Kathy Chen (@kathycc) on Unsplash
北海岸でいちばん不思議な、季節限定の景色です。毎年3〜5月になると、火山岩の岩礁が鮮やかな緑の海藻でびっしり覆われ、白い波と青い海とのコントラストは一度見たら忘れられません。6月以降は日差しが強くなり海藻が枯れてしまうため、見られるのは春だけです。
この岩礁は、大屯火山群の噴火で海に流れ込んだ溶岩が冷え固まってできたもの。長い年月をかけて波が岩に何本もの溝を刻み、その溝に海藻が根づきました。こうした地形が見られるのは台湾でもここだけと言われています。
撮影のコツ: いちばん幻想的なのは、干潮と日の出が重なる時間帯です。出発前に潮汐表を確認しておきましょう。岩の上はとても滑りやすいので、上には乗らないでください。
⚫ 富貴角灯台:台湾本島の最北端
台湾本島の最北端に立つ、白黒のしま模様が印象的な八角形の灯台です。駐車場から海沿いの遊歩道を歩いて20分ほど。景色はすばらしいのですが、風がとても強い場所です。灯台は日本統治時代に建てられたもので、台湾でも珍しい白黒の灯台として知られています。
遊歩道の両側には、北東の季節風に何千年も吹きつけられて表面がつるつるに磨かれた「風稜石」が転がっています。夕日の名所でもありますが、冬は体ごと飛ばされそうな強風になるので、しっかり防寒してください。
撮影のコツ: 灯台と海を一緒に撮るのが定番の構図です。光がきれいなのは午後です。
🕳️ 石門洞:波が削った天然のアーチ
長い年月をかけて波が削り出した天然の岩のアーチで、「石門」という地名の由来にもなっています。アーチの高さは約10m。下から外を眺めると、海と空がアーチの中に収まり、まるで額縁のようです。そばには小さな砂浜があり、潮が引いているときは潮だまりで小さなカニやイソギンチャクを探せます。
滞在は20〜30分ほど、写真を撮れば十分です。磯遊びが好きな方は、少しゆっくりしてもいいでしょう。
🦆 金山老街:北海岸のグルメ補給地
北海岸でいちばんにぎわう食べ歩きスポットで、通りには屋台や小さな食堂がずらりと並びます。一番の名物は廟の前にある「金山鴨肉」。台湾中に知られる行列店で、切り分けたアヒル肉がひと皿で出てきます。たれにつけて食べると、驚くほどやわらかい肉です。
通りは短く、30分ほどで一周できます。金山はサツマイモの産地としても知られていて、サツマイモのお菓子やアイス、焼き芋も試してみる価値があります。お腹を満たしたら、次のスポットへ向かいましょう。
必食グルメ:
- 金山鴨肉:金山で一番の名物。廟の前にある行列の絶えない人気店です
- 阿玉蔴粩:昔ながらの揚げ菓子。ピーナッツ味が定番です
- サツマイモのお菓子・アイス:特産のサツマイモを使ったお菓子はぜひ味わいたい一品です
おすすめ行程
午前 — 地質の不思議
- 08:30 台北を出発(国道1号から萬里インターへ、約50分)
- 09:20 野柳地質公園(約1.5〜2時間)
- 11:30 金山老街でランチ(約1時間)
午後 — 海岸をめぐる
- 12:40 老梅緑石槽(約30〜40分、3〜5月限定)
- 13:20 富貴角灯台(徒歩往復約40分)
- 14:10 石門洞(約20〜30分)
- 14:50 時間に余裕があれば、白沙湾や浅水湾のビーチにも立ち寄れます
- 15:30 台北へ(約1時間)
実用情報
- ベストシーズン:老梅緑石槽が見られて気候もよい3〜5月がいちばんです。空気の澄んだ秋もおすすめです
- 強風対策:北海岸は風が強く、特に冬は北東の季節風が吹きつけます。帽子は飛ばされないように、寒がりの方は防風の上着をお持ちください
- 日焼け対策:夏の海辺は紫外線がとても強いので、日焼け止め・帽子・サングラスを忘れずに
- 潮の時間:老梅緑石槽と石門洞は干潮時がいちばんきれいです。出発前に潮汐表を確認しておきましょう
- 靴:野柳の遊歩道は岩場なので、歩きやすいスニーカーで。ヒールやサンダルは避けてください
- 混雑を避けるには:野柳は週末に団体ツアーが集中します。平日か、朝早い時間がおすすめです
- ドライバーとの会話:RelayGoのアプリでは、ドライバーとのチャットが自動で翻訳されます。「海辺にもう少しいたい」「ビーチに寄りたい」といった相談も、日本語で送るだけで伝わります
関連ガイド
- 野柳・十分・九份 日帰りチャーター — 野柳地質公園の奇岩も加えた北海岸の王道ルート
- 陽明山 日帰りチャーター — 台北近郊の火山地形と花畑
- 九份・十分 日帰りチャーター — 提灯の九份と十分のランタン上げを1日で
🚌 公共交通で行く自由旅プラン
北海岸はバスでも回れますが、海沿いを走るバスは30〜60分間隔と本数が少なめです。急がずに2〜3か所をじっくり楽しみたい方に向いています。
おすすめ行程
| 時間 | 行程 | 交通手段 |
|---|---|---|
| 08:00 | 台北駅を出発 | **国光客運1815番**で金山方面へ(約1.5時間、NT$96) |
| 09:30 | 野柳地質公園 | 女王頭などの奇岩を見学(約1.5時間) |
| 11:10 | 野柳バス停 | **862番バス**で金山へ(約20分、NT$15) |
| 11:30 | 金山老街 | 名物のアヒル料理とサツマイモでランチ(約1時間) |
| 12:40 | 金山バス停 | **862番バス**で石門へ(約20分、NT$15) |
| 13:00 | 石門洞 | 天然の岩のアーチと砂浜を散策(約40分) |
| 13:50 | 石門バス停 | **862番バス**で淡水方面へ(約40分、NT$30) |
| 14:30 | 富貴角灯台 | 台湾最北端へ、遊歩道を往復約40分 |
| 15:20 | 淡水へ | **862/863番バス**でMRT淡水駅へ(約50分、NT$30) |
| 16:15 | 淡水老街 | 街歩き、夕日、ご当地グルメ(約1.5時間) |
| 17:45 | MRT淡水駅 | **MRT淡水信義線(赤線)**で台北市内へ(約40分、NT$35) |
| 18:30 | 台北に到着 |
💡 運賃は2026年時点の参考価格です。862番バスは30〜60分間隔なので、事前に時刻表を確認しましょう。
チャーター車 vs 公共交通
| 公共交通 | チャーター車 | |
|---|---|---|
| 行程 | バスの時刻に縛られ、待ち時間が発生 | 自由にカスタマイズ |
| 回れるスポット | 2〜3か所 | 5〜6か所 |
| 快適さ | 海沿いのカーブが多く、車酔いに注意 | 専用車でゆったり |
| おすすめの方 | バックパッカー、のんびり旅派 | ご家族、年配の方、写真好きの方 |
| 老梅緑石槽 | バス停から歩く必要あり | すぐそばに停車できる |
ご注意
- 862番バスが要:北海岸の各スポットを結ぶ路線ですが本数が少ないので、時刻表を必ず確認しておきましょう
- 台湾好行 皇冠北海岸線:観光客向けの路線バスで、休日は増便されます
- 欲張りすぎないのがコツ:2〜3か所にしぼると、ゆったり楽しめます
- 最後は淡水へ:MRTで台北市内にそのまま戻れるので便利です
- 老梅緑石槽は季節限定:緑の海藻に覆われるのは3〜5月だけです